汚染土壌処理施設見学 調査結果

和邇川上流に在る㈱山﨑砂利商店の途中工場(汚染土壌処理施設)を調査見学しました。
○若狭街道(鯖街道)途中町に在る汚染土壌処理施設
国道から                  工場入り口
汚染土壌浄化プラント            搬入車両のタイヤ洗浄場
装置については数十程の特許を取得しているとのこと。

同工場の処理能力は1日2400トンという大規模の浄化施設であることから洗浄に使用する水、雨水、地下水等の管理及び処理方法並びに災害時における対策等について調査を行った。

1)洗浄水について
基本的に循環形式で、洗浄に使用した水は貯水タンクで汚染物質を含む汚泥と水に分離され、水については再利用されている。洗浄された砂利に水分は付着するので洗浄水は通常時は注水しているとのこと。下水放流する許可も得ているとのことで災害時等における安全性は保たれている。

2)雨水管理及び地下浸透への影響についてプラント
汚染土壌処理工場は途中トンネルの真上に設置されており、場内はすべて器状にコンクリートで固められた上に鉄板を敷き詰められ、地下への浸透を防いでいる。
上記写真の土間が茶色くなっているのは鉄板の錆によるものである。汚染土壌処理施設エリアに降った雨水はすべて水処理プラントに送られ浄化されている。そのほかのエリアに降った雨水については調整池に貯水された後、沈砂させて上澄みを放流されている。
放水場所において大津市も毎月1回2年間にわたり水質検査を定期的に実施しており、常に基準値以下で問題は無いとのことである。
(事業所排水の検査結果・大津市)      (雨水貯水池)
放流している水は無色透明で悪臭等は発生しておらず良好である。

3)災害時対策について貯水タンク
災害時における貯水タンクの破損による外部への流水を防止するため、貯水タンク容量に見合う容量の防護水壁で囲われている。また、プラント設置部全体が強固なコンクリートの器で囲われており、場内に降った雨水や洗浄水の外部流出を防止している。

4)その他
洗浄後の土砂(リサイクル商品)検査場
洗浄後の土砂に対する有害物質検査場も完備しており計量法に基づき計量証明事業登録もきちんと行われている。放射線測定器も完備されている。

5)採石場について
同工場から採石場は見上げる状態で、掘削した後はかなり急な斜面であるが、同採石場は10数年前からこのような状態を保っていて元来岩盤なので土砂崩れは起きないとのことで、現在表面緑化等の作業を実施しているとのことであった。

(結果)
同工場の設備は大津市の許可を受け、定期的な視察が行われていることから、法的な問題はクリアしているものと思われる。また、地元地区と協定を締結し祭り等地元行事にも積極的に参加しているとのことで、それなりに地域に根ざしている企業という印象を受けた。
ただし、和邇川という一級河川の上流に位置し、万一の災害や汚染水の流出が有れば河川のみならず、びわ湖に対する影響も多大であることから、当会としては、今後継続的に独自で水質検査を実施するなどし、今後も監視ポイントとして重視していくこととする。
また、近隣住民に対する交通安全の観点から、搬入車両(トラック)に対する交通指導も行われているものの、更なる指導を徹底されるよう要望した。

(参考)
汚染土壌について、土壌汚染対策法(関係法令参照)にいう特定有害物質で
第1種特定有害物質(揮発性有機化合物11種)
第2種  〃    (重金属9種)
第3種  〃    (農薬等5種)
に分類されており、土壌が人間にとって有害物質によって汚染された状態をいい、原因としては工場の操業に伴い原料として用いる有害な物質を不適切に取り扱ってしまったり有害な物質を含む液体を地下に浸み込ませてしまったりすることなどが考えられる外、自然的原因で汚染されているものも含まれる。
また、「汚染」という言葉を聞けば、福島原発事故以来頭に浮かび上がるのが放射能汚染等をイメージしてしまうが、ここにいう汚染土壌とは土壌汚染対策法により定められたもので、放射性物質により汚染された土壌等はより厳しく法で定められており、同法には含まれていないものである。
2016年04月01日